株式会社シャルマン(本社:福井県鯖江市、代表取締役社長:本庄正享)は、公益社団法人 発明協会が主催する「令和4年度近畿地方発明表彰」において、弊社が開発した「眼鏡型ルーペ」意匠が「福井県発明協会会長賞」を受賞、「ラインアート シャルマン」“アリア コレクション” テンプル意匠が「発明奨励賞」を受賞したことをお知らせします。
■「眼鏡型ルーペ」ダブルルーペ 受賞内容
【受賞部門】
福井県発明協会会長賞
【応募意匠の名称】
眼鏡型ルーペ
【意匠の名称】
眼鏡型ルーペ(意匠登録第1687405号)
【創作者】
奥田 勇治 株式会社シャルマン デザイン室
大澤 智治 株式会社シャルマン R&D室
新井 久礼太 Charmant USA Inc.
【【受賞した意匠の概要】
<課題と開発ニーズ>
・コロナ禍でおうち時間の増加により、手元と遠くを交互に見る機会が増えました。
・手術医師から、術野がある程度大きく見えモニターもしっかり見たいとの要望を受けました。
従来の眼鏡型ルーペは、遠くを見る度に外す必要がある/眼鏡の上からかけると干渉しうまくフィットしない/大きくて持ち運びに不便などの課題点がありました。
そこで、眼鏡と併用できる使い勝手の良い眼鏡型ルーペの開発が急務であると判断しました。
<意匠の特徴と効果>
シャルマンは、20年以上に亘り頭部形状を研究しかけ心地にこだわったメガネフレーム、医療機器の開発/製造で培った多くの知見を活かし、「レンズ位置」「フレーム形状設計」「レンズ折り畳み機構」に新たな発想を取り入れた眼鏡型ルーペを開発しました。
レンズを下部に配置し、上部には遠方視野スペースを確保することで、手元を拡大しつつ目線の移動だけで遠くを見ることが可能となりました。かけ外しの手間が省けることで、常にストレスなく両手が自由に使えます。独自のフレーム形状は、眼鏡の干渉を避ける設計で、眼鏡と眼鏡型ルーペの快適な同時装着を実現しながら、老若男女の頭部に優しくフィットします。フラット且つコンパクトに折り畳み可能で、携帯性が向上しました。フレーム素材には、軽量で弾力性に優れ安全性やコスト面でも優れたポリアミド樹脂を採用しました。
■「ラインアート シャルマン」“アリア コレクション”テンプル 受賞内容
【受賞部門】
発明奨励賞
【応募意匠の名称】
メガネフレームのテンプル
【意匠の名称】
眼鏡用テンプル(意匠登録第1692043号)
【創作者】
森田 美香 株式会社シャルマン デザイン室
【受賞した意匠の概要】
<課題と開発ニーズ>
メガネには、長時間かけていても痛くなりにくい、ズレにくいなどのかけ心地の良さが求められます。シャルマンがメガネのために独自に開発したチタン合金「エクセレンスチタン」は、超弾性および形状記憶性を備え、軽くてしなやかなフィット感は、まるでかけていることを忘れてしまうような心地よさを提供してきました。しかし、「エクセレンスチタン」はその特性上、ボリュームのあるエレガントなデザインか、あっさりとしたシンプルなデザインかに両極化していました。また、軽やかでかけ心地が良いという機能と、立体的で装飾性の高い意匠性を両立したものはなく、新たな意匠性が求められていました。
<意匠の特徴・効果>
本意匠は、従来のように単一素材で形状を作り込むのではなく、機能部分には「エクセレンスチタン」、装飾部分には「純チタン」を適材適所に使い分けることで、加工コストを抑えつつ、装飾性の高い立体的な意匠を実現しました。リングパーツに始まり、シリンダーモチーフを周回してリングをくぐり抜ける2本の緩やかな曲線美により、立体的な優雅さと繊細さを両立する独創的な意匠に仕上げました。テンプルを広げてもばね部がリングに干渉せず、機能性にも配慮がなされています。また、弊社が長年研究開発してきた微細かつ局所的なレーザ溶接により、熱や荒れを極力抑制します。細部にまでこだわった一体感のある造形と最適なばね性による、ずれにくくも締め付けない、軽やかでやさしいかけ心地を兼ね備えました。
コロナ禍によるマスク着用時に求められる目もとへの程よいアクセントと、おうち時間でも肩肘張らず着用できるシンプルエレガンスという新たなジャンルニーズをとらえました。テンプルの2本ラインの表/裏と、リングの内/外のカラーの塗り分けは手作業でのみ可能で、多彩な表現の組み合わせにより美しさを引き出します。弊社ならではの適材適所の素材使いやレーザ溶接を駆使したことで、しなやかなばね性が持続し、かけ外しをくり返しても型崩れせず、やさしく頭部を包み込む最上のかけ心地が持続します。優雅ながら目立ちすぎないデザインで、気品ある女性らしさを最大限に表現します。
■地方発明表彰について
各地方における発明の奨励・育成を図り、科学技術の向上と地域産業の振興に寄与することを目的として大正10年に創設されました。全国を北海道、東北、関東、中部、近畿、中国、四国、九州の8地方に分け、各地方において優秀な発明、考案、または意匠を完成された方々、発明等の実施化に尽⼒された方々、発明等の指導・育成・奨励に貢献された方々の功績を称え顕彰するものです。
■令和4年度近畿地方発明表彰 表彰式について
日時:2022年11月17日(木)15:00~
場所:ホテルニューオータニ大阪 2階鳳凰I・II