株式会社シャルマン(本社:福井県鯖江市、代表取締役:堀川耕地)は、公益社団法人 発明協会が主催する「令和6年度近畿地方発明表彰」において弊社が開発した、ラインアート シャルマン「ブリランテ コレクション」テンプル意匠が「福井県発明協会会長賞」を受賞したことをお知らせします。
ラインアート シャルマン「ブリランテ コレクション」テンプル 受賞内容
【受賞名】 福井県発明協会会長賞
【応募意匠の名称】 メガネフレームのテンプル
【意匠の名称】 眼鏡用テンプル(意匠登録第1748206号)
【創作者】 水野 忠佳 株式会社シャルマン 海外事業部 企画本部 部長
【受賞した意匠の概要】
<課題と開発ニーズ>
・弊社ブランド「ラインアート シャルマン」は、メガネのために独自開発した素材「エクセレンスチタン」を用い、品格と美しさ、そして至高のかけ心地を提供してきました。一方で、ブランド名にもなっているラインによるアートデザインの領域を拡大する新たな意匠が求められていました。また、装いに華やぎを求める女性層に向けた軽やかで繊細なエレガントなデザインも求められていました。しかし「エクセレンスチタン」はプレス加工の難度が高く造形に制限があり、また、超弾性/低ヤング率の特性ゆえ、繊細すぎるデザインの場合ホールド感が弱くなったり、顔にかけた時のラインの造形が歪んだりする恐れがありました。
<意匠の特徴と効果>
・「エクセレンスチタン」とは特性の異なる、適度なコシがあり、ある程度複雑なプレス造形も可能なチタン合金(Zチタン)も併せて用いました。「エクセレンスチタン」にはプレス加工で広い面を造形し、そこに当ブランド初となるレーザによる繊細な抜き模様を施しました。さらに「Zチタン」によるテンプル構成をかけ合わせた“ハイブリッド構造”としたことで、「しなやかな超弾性」と「適度なコシ」という互いの特性を活かし合う構造となり、かけ外しを繰り返しても型崩れせず、やさしく頭部を包み込む至高のかけ心地が持続します。また、「Zチタン」を併用したことで、丁番~耳かけ部までシームレスな一体的造形も可能となりました。
・2種類のチタン合金による“ハイブリッド構造”にすることで、これまでは実現不可能だったデザインの幅が広がりました。精緻なレーザ抜き技術によって実現した、レースをデザインモチーフにした繊細な透かし彫りがその一つで、さらにその造形を活かす表面処理も手間暇惜しまず施しました。極小の抜き部分には職人の手作業でステンドグラス風に疑似七宝を多色で施しました。ベースの貴金属めっきや二色電着塗装、手塗部分着色などと組み合わせることで、華やかで気品あふれる意匠となりました。もちろんこれらの表面処理は「ラインアート シャルマン」特有の柔軟な動きにも追従するよう調整されています。
全体写真 繊細な透かし彫りと
ステンドグラスのような色彩
地方発明表彰について
各地方における発明の奨励・育成を図り、科学技術の向上と地域産業の振興に寄与することを目的として大正10年に創設されました。全国を北海道、東北、関東、中部、近畿、中国、四国、九州の8地方に分け、各地方において優秀な発明、考案、または意匠を完成された方々、発明等の実施化に尽された方々、発明等の指導・育成・奨励に貢献された方々の功績を称え顕彰するものです。
令和6年度近畿地方発明表彰 表彰式について
2024年11月28日(木)にホテル日航奈良(奈良市三条本町8-1)にて開催予定です。